GADGET FACTORY 雑記帳

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Adobe AIR での iOS 64bit対応について[Mac OSX Yosemite環境を構築する2]

昨日の続きで、本日も Macbook Pro 15 Retina の外付けHDD へ OSX Yosemite の環境構築を行いました。

Adobe AIR での iOS 64bit対応について[Mac OSX Yosemite環境を構築する] - GADGET FACTORY 雑記帳

昨日、外部HDD へ Mac OSX Yosemite をインストールが完了しました。

しかし、いざ本来の目的である Flash Professional CS6 と起動しようとしたら、再インストールするように言われました。

移行アシスタントを利用

通常、新しい Mac を購入して、前の本体の環境一式を移行する際に利用するのが、Mac OSX に付属している「移行アシスタント」。

[アプリケーション]-[ユーティリティ]-[移行アシスタント] を起動すれば、旧環境から

  • アプリケーション
  • 書類・データ
  • 設定項目

などをそのまま移行することができます。

今回は、Mac 本体を入れ替えるわけではなく、Yosemite をインストールした 外付けHDDからアプリケーションが利用できれば良いだけなので、移行が必要になるのは、アプリケーションと設定項目ぐらいです。

そこで、キーボードの OPTIONキー を押しながら Macbook を起動し、YosemiteのHDD から起動。
その後、移行アシスタントを立ち上げて、環境の移行を開始してみました。

移行元は、保存していた Time Machine のバックアップからを選択。

ところが・・・



アプリケーションをインストールしようとしたところ、昨日60GB割り当てたHDDでは、容量が不足していたため、アプリケーションをそのまま移行することができませんでした。
仕方がないので、設定項目のみを移行することに。

Flash Professional CS6の再インストール

アプリケーションで、実際に今回インストールが必要なのは、Flash Professional CS6 のみ。
ならば、それだけをインストールすれば良いかと思ったのですが、ここでまた Macbook Pro の弱点が露呈。

それは、ディスクドライブを持っていないこと。

Flash Professional CS6 は DVD 媒体で供給されているソフトなので、インストールする場合は、DVD からインストールするのが通常の方法です。
前回、Macbook Pro にアプリをインストールする時には、前の Macbook Pro(Early 2011)のドライブを使って、ネットワークを経由してインストールしました。
しかし、グラフィックボードがかなり危険な状態なので、インストール途中で落ちることも考えられるので、できれば避けたい。

我が家には、妻が持っている Mac Pro もあり、ネットワーク経由でインストールすることもできます。
しかし、ネットワークを経由して、DVDからインストールすると、ドライブを直接利用するよりも、案外時間がかかります。

どこかに、インストール用のバイナリファイルがあればなぁと思って調べてみたら、Adobe がネットで供給してくれていました。
http://helpx.adobe.com/jp/x-productkb/policy-pricing/cq07260817.html

当然、アプリ本体を持っている人(シリアル番号を保有している人)が対象ではあります。

今後、もしかすると再インストールということもあり得るので、今回はこれをダウンロードしてインストールすることにしました。
ダウンロードするファイルの容量は1.4GBです。

Flash Professional CS6 をインストールした後、アップデートを行って Version 12.0.2.529 になってようやく Flash から iOSバイスへアプリケーションを直接インストールできるチェックボックスが表示されるようになります。

準備完了いざテスト

さっそく、テスト用のAIR アプリケーションを Yosemite 環境の Flash CS6 でパブリッシュしてみます。

ところが、iOSバイスへインストールしようとすると、「デバイスの容量が足りません」といういつもの原因不明の表示が。

iTunes を起動して、iPhone5s を認識した後、再度パブリッシュしても、やはり転送ができません。

これは、非常に困りました。

とりあえず、ipaファイルは生成されたので、一度試しに iTunes を使って、iPhone5s にアプリを転送してみることに。

いちいち同期を取るのは、時間がかかるので、あまりやりたくはありませんが、Yosemite環境で生成した ipa ファイルが動作するかどうかのテストは、これでもできるので、試してみました。

結果は、Marvericks環境 でパブリッシュした時と同じ。

アプリを起動させると、次の瞬間にはすぐにアプリが終了してしまうという状態のままでした。

こうなると、どうやらアプリのパブリッシュ環境のせいではないような気がします。

違う端末で動作テスト

困った状態なのですが、とりあえず違う iOSバイスでも同じ状況なのかを調べるために、テストできる iOSバイスでも一通り動作テストしてみることにしました。

すると、Marvericks環境 でパブリッシュして、そのまま実機転送を行った場合でも、問題なく動作している端末が出てきました。

インストールしたデバイスと、その結果は

iOSバイス iOSのバージョン 動作状況
iPhone5s iOS7.1.3 起動直後に強制終了
iPhone5c iOS7.0 問題なく動作
iPhone5 iOS6.0.1 問題なく動作
iPhone4S iOS5.1 インストールできず
iPhone4 iOS6.1.3 問題なく動作
iPhone3GS iOS6.1.3 問題なく動作
第4世代 iPad Retina iOS7.1.1 問題なく動作

というバラバラの結果に。

iOS5.1 の iPhone4S でインストールできないのは、Adobe AIR 16 自体の必要要件がiOS6以降となっているためと原因が分かります。

iPhone5s だけが起動直後に強制終了するという点が解せませんが・・・
と書いていて、ふと思ったのが、もしかしたら、CPU が64bit だからかもという部分。

私が保有している端末の中では、唯一 iPhone5s だけが、64bit CPU の「A7」を使っています。
[asin:B00G92WSXA:detail]

iOS7 から、OSとして 64bit 対応にはなっていますが、第4世代 iPad Retina も、iPhone5cも 32bit CPUの「A6X」と「A6」です。

[asin:B00GBYFWAM:detail]

その辺が多いに影響している可能性がある気がしてきました。

これは、iPhone6 / iPhone6 Plus での動作確認が必要かもしれません。
[asin:B00NTOW14W:detail]
[asin:B00NRZ7N4G:detail]

というか、iPhone5s で動作しない段階で、Apple への提出は無理だと思いますが・・・

現時点では、 Adobe AIR で各種 ANE を利用した iPhone アプリリリースはまだ無理っぽい感じです。

というか、せっかく2日に渡って Mac OSX Yosemite環境を作ったのですが、徒労に終わってしまいました。

せっかく作ったので、とりあえずは残しておきますが、ハードディスクの容量を圧迫するようであれば、消してしまうかもしれません。

※さらに続きます

Adobe AIR での iOS 64bit対応についての調査[iPhone5s iOS7.1で動作せず] - GADGET FACTORY 雑記帳