GADGET FACTORY 雑記帳

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作成した iOS アプリ用の Provisioning Profile が Flash Professional CS6 に組み込めない[続編 回避方法]

先日来より、個人的に困っていた、2014年11月以降に更新・新規作成した iOSアプリの Provisioning Profile を Flash Professional CS6 に設定すると、以降で、AIR for iOS の設定画面が開かなくなる問題。

Adobe が全く対応してくれないし、フォーラムでもあまり話題になっていない様子。

自力で何とか解決するしかないかなぁということで、本日、改めて調べて、とりあえず現時点で行うことができる回避策を発見したので、記事としてまとめておきます。

ただし、調査ができているのは、Develop版のみです。
Distribution版については、Appleへ提出できるかは、現時点では未確認となります。

新しいProvisioning Profile を使ってパブリッシュは可能

新しい Provisioning Profile でも、組込みを行ってパブリッシュができれば、生成された ipaファイルは、実機転送ができることが判明しました。

先日、パブリッシュしても実機へインストールできなかったのは、Provisioning Profile 自体をエディタで触って、AIR for iOS設定画面を開ける状態に改変したものだったためでした。

Provisioning Profile をダウンロードしたまま利用する分には、動作するようです。

しかし、新しいProvisioning Profile を一度設定してしまうと、二度とそのままでは AIR for iOS設定パネルが開かなくなってしまいます。


新しい Provisioning Profile を使って対応する方法(回避方法)

AIR for iOS設定画面を開けるようにするには、Provisioning Profile を設定しなければ良いということです。

「設定しないとパブリッシュできないのに、設定しないというのはどういうこと?」と思われた方もいらっしゃるかと思います。

実際には、パブリッシュする直前に、 Provisioning Profile を設定して、設定した後はパブリッシュするだけで、flaファイル自体は保存しないということです。

手順としては、AIR for iOS 設定パネル内で、Provisioning Profile 以外の必要な項目を全て埋めた後、flaファイルを保存しておきます。
そして、パブリッシュする瞬間だけ、Provisioning Profile を指定して、パブリッシュするのです。

パブリッシュが完了した後は、そのまま fla ファイルを保存せずに閉じれば、flaファイルの次回起動時には、Provisioning Profile を設定する前の状態から再開できるということになります。

Provisioning Profile を設定した後に、 fla ファイルを保存してしまうと、以降そのままでは AIR for iOS の設定パネルが開かなくなってしまいますので、ご注意ください。

Provisioning Profile を指定した後保存してしまったら?

万一、間違えてflaファイルを保存してしまった場合は、指定している Provisioning Profile のファイル自体を、現在のフォルダから違うフォルダへ移動させてください。

読込むべきフォルダに、指定されている Provisioning Profile がなかった場合、その前に指定していた Provisioning Profile を順番にさかのぼって読込むようなので、再び AIR for iOS の設定画面を開くことができる状態に戻ります。

ただし、その場合、AIR for iOS設定画面でそれまでに設定していた項目の内容が変化している場合もあるので、再度設定しなおす必要があります。

新しい Provisioning Profile はアプリケーションIDを手動設定する必要がある

結局、Flash Professional CS6 では、新しい Provisioning Profile の中身の情報を取得できないようです。
中身の情報を取得しようとして、取得できない結果、AIR for iOS設定画面を開く事ができていないというのが、不具合の原因と思われます。

なので、通常であれば、AIR for iOS設定画面で Provisioning Profile を指定すると、アプリケーションIDの欄も自動で変更されますが、新しい Provisioning Profile を利用する場合は、あらかじめ手動でアプリケーションID を設定してやる必要があります。

アプリケーションID欄まで設定しておいてから、flaファイルを保存しておく方が良いと思われます。

Provisionig Profile 内で設定されているアプリケーションIDと、AIR for iOS 設定画面で設定されているアプリケーションIDに相違があると、実機転送の際に失敗します。

Develop版はこれで動作しますが、Distribution版は未確認

これで、Develop版については、動作することが判明しました。

しかし、Distribution版で Appleへのバイナリアップロードができるかは未確認です。

Distribution版のProvisioning Profile の組込み&パブリッシュ自体は問題なくできるところまでは、確認できております。

しかし、実際のファイルの提出までは未確認ですので、現時点ではアプリの実機テストまではできることが判明しただけです。

Flash Professional CCだと?

Flash Professional CS6 では、こんな状態でした。

では、最新のサブスクリプション版である Flash Professional CC ではどうか?
Flash Professional CCの体験版をインストールして、テストした限りでは、新しい Provisioning Profile を設定しても、AIR for iOS設定パネルは問題なく表示されるようです。

また、新しい Provisioning Profile を組み込んで、パブリッシュした ipa ファイルを実機へ転送&動作させることも、問題なく行えました。
ただし、Distribution版に関しては、未提出のため確認は取れておりません。

現時点で、新しいProvisioning Profile を組み込んだ状態で、AIR for iOS設定パネルが表示されないという不具合への根本的な解決を目指す場合は、Flash Professional CC を購入するしかないのかもしれません。

Adobe が果たして、Flash Professional CS6 についても、アップデートしてくれるかは、現時点で不明ですが、できれば、対応してほしいものです。

しかし、 Flash Professional CC という最新バージョンが販売されている以上、旧バージョンである Flash Professional CS6 のアップデートは望み薄かもしれませんね。

※Distribution版については、下記記事をご覧ください。

Flash Professional CS6 と新しい Provisioning Profile の組み合わせで Distribution 版の作成 - GADGET FACTORY 雑記帳